【大人書道のメリット3選】10年間続けて実感した書道の効果とは?

書道の基礎知識

大人の趣味としての書道には、「美しい文字を書けるようになる」だけではない魅力的なメリットがあります。書に向き合うクリエイティブな時間は、忙しい毎日を送る現代人にとって心がリフレッシュする貴重な時間になるでしょう。

この記事では、書道のメリットやデメリット、書道をとおして得られる嬉しい効果をご紹介します。「なにか趣味を始めてみたいけど書道って楽しいの?」と思っている方も、前向きな気持ちで書道にトライしてみたくなるはずですよ。

大人が書道を始めるメリット3選

大人になってから書道に興味を持たれる方の多くは、「美しい字を書けるようになりたい」という思いがあるかもしれません。もちろん書道の大きなメリットではありますが、それ以外にもさらに深いメリットがあるのです!

集中する時間がストレス解消になる

書道をしていると、自然と自分の動きや作り出すものに集中することになります。この集中する時間が、忙しく動き続けている方にこそ効果的なストレス解消につながります。

大人になり仕事や家事や子育てに忙しい毎日を過ごていると、「何か1つのことに集中する時間」はほとんど取れないでしょう。本や映画に集中する時間も楽しくリラックスできますが、「受け身で夢中になる楽しさ」とはまた別の気持ち良さがあるように感じています。

自分の体や頭を使って筆遣いを操作して、目指す線や形を紙の上に作っていく……。何かを創り出す・クリエイトするときの「集中」は、ストレスが溜まった心をスッキリ元気にしてくれますよ。

いつでもどこでもできる

好きな時間に自宅でもできる点は、書道ならではのメリットです。

たとえば、テニス・山登りなどのスポーツ系、楽器などの音楽系の趣味であれば、時間・場所・天候などの条件が揃わないとできません。一方書道は、時間や場所に制約なく楽しめる趣味です。紙と筆ペンを持ち運べば、自宅に限らず出先でだって気軽に小文字の練習ができてしまいます。

せっかく趣味を持つなら、子どもを寝かしつけてからの夜中でも、仕事前の朝活でも、好きな時間に自宅で楽しめるものがいいですよね。その点で書道は、忙しくても趣味を持ちたい大人の方にぴったりではないでしょうか。

感性が磨かれる

「書道のうまい・下手がわからない」「自分には芸術的なセンスがない」と思っている方でも大丈夫です!書道を続けるメリットには、自然と感性が磨かれていく点も挙げられます。

お手本や先生の書く字と自分の字をくらべてみると、字の形以外にも、線の表情や見たときの印象が違うことに気が付くはずです。また、自分の書いた字でも、のびのびと書けたときと、緊張して弱々しくなったときとでは、見た目の印象に大きな違いが出てきます。

自分が書いたものから「違い」を探して、「こっちのほうがカッコいいな」くらいに気軽にジャッジするのを繰り返していきましょう。本当に少しずつですが、作品を見る目が養われていきますよ。

大人の書道にデメリットはある?あえて挙げるなら…

メリットがたくさんある大人の書道ですが、人によってはデメリットを感じる部分もあるはずです。何かを新しく始めるにはデメリットを承知のうえでトライしたいですよね。

書道への関心や理解を深めてもらうために、あえていくつかのデメリットをまとめました。

服や家が汚れる

書道に使う「墨汁」は、やっかいなことに服につくとシミとなって落ちません。わたしも何枚もの服に墨汁のシミをつけてしまいました。

とくに、床の上で大きい紙に書くときに、ボトムスの膝部分に黒いシミをつけてしまいがちです。もちろん、机の上で小さな紙に書く場合でも、思わぬときに墨汁が小さく飛び散ってしまうことも。

フローリングの床であれば、早めにふき取るとキレイに落ちますが、畳や壁紙などに飛んでしまえば落とすのは難しいでしょう。

墨汁専用の染み抜きクリーナーも市販されています。早めに使うとほとんどの場合でキレイに落とせますので、用意しておくと安心ですよ。

お金がかかる

大人書道の最大のデメリットは、お金がかかることでしょう。ジョギングやDVD鑑賞といったお金をあまりかけなくても楽しめる趣味とくらべると、墨や紙などの道具が必要な書道は、始めるのにハードルが高いと感じるかもしれません。上質な墨や紙をたくさん使うとコストがかさみますし、書道教室に通うとなると月謝もかかります。

ただし、どんな趣味であっても楽しむには多少のお金が必要です。スポーツ用品やウェアを揃えたり、ハンドメイドの材料を仕入れたりと、とくに新しい趣味を始めるときには初期費用がかかるでしょう。

一方書道は、道具を100円ショップで揃えることも可能です。書道教室に通わなくても、インターネットでプリントできる無料のお手本もあります。「やってみたい!」と思ったときに、まずは始めやすい金額から、独学でもスタートできます。

趣味を続けるのにお金がかかるのも事実ですが、書道なら初期費用をおさえて気軽に体験も可能ですよ。

ひきこもりたくなってしまう

書道にはまってしまうと、休みの日には字を書きたくて家にひきこもりたくなるでしょう。これまで、プライベートは人との交流を楽しんでいた方であれば、人とのお付き合いを取るか、自分の趣味を取るか、悩んでしまうかもしれません。

もともと1人の時間やおうち時間を楽しんでいた方であれば、ますます家から出たくなくなりインドア派に磨きがかかってしまうかもしれません。

とはいえ、わたしの場合はある程度の時間書いたら疲れてくるので、書いて気持ちがスッキリしたあとは何か違うものへと気が向きます。書道はゲームや漫画のように中毒性があるものではなく、「満足したら終われる」健全な趣味なのではないかと思っています。

大人の書道は、「節度をもってひきこもりを楽しめる趣味」といえるでしょう。

大人の書道を10年間続けて実感している効果

大人になってから趣味で書道を始めて10年ほどたちますが、書道を続けてきて実感している嬉しい効果があります。書道から得られた効果を、「自分時間の充実」と「自己肯定感の向上」の2点にまとめました。

自分の時間が充実する

書道を始めたことで、自分だけの時間を作れるようになりました。

わたしが書道を始めたのは、初めての子育てに精一杯で自分の時間など皆無だと思っている時期でした。そんななか軽い気持ちから書道を試してみたら、自分だけの、自分がやりたいことをする時間ができたのです!これまでは、家事や育児の合間のだらだらスマホや、しなくてもいいような家事に時間を取られていたんだ、と気がつきました。

さらに、自分の自由な時間をスマホやテレビに費やすだけでなく、「趣味をたしなむ」という選択肢ができたことに喜びを感じました。仕事や育児に追われて自分の自由な時間は満足に取れない生活であっても、すきま時間に筆を持つと豊かな時間を過ごせている気がして嬉しかったです。

自己肯定感が上がる

たいした練習量をつめないまま、途中で何か月もお休みしながらでも、書道を細く長く続けてこられました。その結果、自己肯定感が向上したと感じています。仕事でも家庭でもないフィールドで、少しでも成長できた自分を実感できるのは、わたしにとってはとても嬉しいことでした。

また、書道は1つの課題に何度も向き合い練習を重ねていくことで、初めて書いたものより成長した作品を仕上げられます。そのときに感じる達成感が、自分に対する自信へとつながっていきます。

さらに、通っている書道教室で、段級位が上がったり先生に褒めてもらえたりするのが単純に嬉しかったです。もちろん、昇段できずにほかの生徒さんとくらべて落ち込むこともあります。しかし、評価してもらえる学びの場に身を置いていることも、自信やモチベーションアップにつながっていると実感しています。

大人の書道にはメリットや嬉しい効果がある!

大人の書道には、ストレス解消や感性を磨けるといったメリットがあります。時間や場所にしばられずに楽しめるため、仕事や家事に忙しい大人の方にもぴったりな趣味といえます。初期費用をできるだけおさえて始めることも可能ですので、気軽にトライしやすいでしょう。

書道を始めると、自分の時間を意識的に確保できるようになるはずです。そして、自由時間がより豊かなものになり、自己肯定感のアップも実感できるかもしれませんよ。

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